佐賀県白石町の外壁塗装・屋根塗装専門店、株式会社キスです。
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今回のブログを執筆させていただくのは、外装劣化診断士の木須です。
「縁切り」とは、一般の方にとってはあまり聞きなれない言葉かと存じますが、スレート瓦(カラーベストやコロニアル)の塗装において欠かせない工程の一つです。
その言葉の通り、屋根塗装の際に縁を切る作業のことを言います。
雨漏りや屋根材の劣化を防ぐために重要な役割を果たし、正しく行わないと、逆に屋根にトラブルを引き起こす原因となります。
この縁切りについて、なぜ必要なのか、どのように行うのか、失敗するとどうなるのかを詳しく説明します。
縁切りとは、スレート瓦の屋根をローラーで塗装乾燥した後に、塗膜を切り離していく作業のことを言います。
スレート瓦とは、今や屋根材の定番となっており、分かりやすく言うと「平べったい板のような屋根」のことです。
通常、屋根材や屋根の形状は雨仕舞を良くするため、雨水が下に流れるように工夫されています。
スレート瓦に関しては、屋根材が複数枚重なり合っている構造をしており、この重なり部分に隙間を設けることで雨水の通り道を作ります。
しかし、スレート瓦をローラーで塗装すると、瓦の重ね目に塗料が入り込んでしまいます。
重ね目が塗料で塞がっていると、雨水は逃げ場を失い、屋根材の下に溜まり、最終的には釘を伝って屋内に入り込んでしまいます。
そのため、縁切りによって重ね目に入り込んだ部分の塗膜を切り離し、再度水の通り道となる隙間を確保する必要があります。
縁切りが行われないと、以下のような問題が発生します。
● 雨漏りのリスク
通常スレート瓦は、屋根材の重なり部分を通じて雨水を下へ流し、最終的に軒先へと排出する構造になっています。
雨水が屋根に溜まらないよう、効率良く流れ落ちる仕組みとなっており、その働きによって建物の内部は守られています。
したがって、縁切りがされていない場合、その機能が働かないということになってしまいます。
塗料によってこの重なり部分が塞がれると、水の流れが妨げられ、雨水が屋根材の下に侵入する可能性が高まります。
これが雨漏りを引き起こす主な原因の一つです。
実際に雨漏りでお悩みの方からお問い合わせをいただき、調査に伺ってみると、前回の屋根塗装時に縁切りがされていなかった…というケースに出くわすこともあります。
● 屋根材の劣化促進
水が屋根材の下に侵入すると、そこに水分が溜まりやすくなります。
水分が溜まると、屋根材や下地が湿気によって劣化し、腐食やカビ・藻の発生、さらには木材の腐れなどが進行しやすくなります。
これにより、屋根が黒ずんだり、見た目が悪くなるだけでなく、滑りやすくなるため、定期的な清掃や再塗装が必要になることがあります。
● 塗膜の剥離
雨水が適切に流れないと、塗装された表面に過剰な水分が滞留しやすくなります。
その結果、塗膜が水分を含んで剥離し、早期に塗装が劣化する恐れがあります。
これによって塗装の効果が短期間で失われ、再塗装が必要になることもあります。
● 内部結露の発生
縁切りが不十分だと屋根内部の通気が悪くなり、内部結露が発生しやすくなります。
これにより、木材や断熱材が湿気を吸収して劣化し、建物全体の耐久性が低下する可能性があります。
特に冬場などは、屋根裏に湿気が溜まりやすくなり、建物内部の結露問題が深刻化することもあります。
③ 縁切りの方法2つ
縁切りには、手作業で行う方法と、タスペーサーと呼ばれる専用の道具を使う方法があります。
今回は後者のタスペーサーを用いた縁切りをいたしました。
● 手作業による縁切り
もっとも基本的な方法は、塗装作業の後に、屋根材の隙間に薄いヘラやカッターなどを差し込み、物理的に隙間を確保する方法です。
これは、特に塗装後の屋根材がしっかり乾燥した後に行うことが一般的です。
この方法のメリットは、細かい調整が可能であり、職人が状況を確認しながら適切に隙間を作ることができる点です。
しかし、デメリットとしては、手間がかかる点や、塗料が乾燥する前に作業を行わなければならないことから、タイミングを誤ると再度塗り直しが必要になることがあります。
● タスペーサーの使用
最近では、手作業に代わる方法として、「タスペーサー」という専用の道具が広く使われています。
タスペーサーは、スレート屋根の重なり部分に差し込む小さなスペーサーで、塗装の際に隙間を自動的に確保する役割を果たします。
タスペーサーを使用することで、塗料が隙間に入り込むことを防ぎ、塗装作業後に縁切りを手作業で行う必要がなくなります。
タスペーサーには以下の利点があります。
・均一な隙間の確保
手作業と比べて、より均一で確実な隙間が保てる。
・作業効率の向上
時間が大幅に短縮でき、職人の労力も軽減される。
・再施工の防止
塗料が完全に乾燥する前に確実に隙間が確保できるため、再度の手直しが不要になる。
ただし、タスペーサーを使用する際にも、適切な設置位置や数量を確認することが重要です。
不適切な設置は、十分な効果を発揮しない場合があります。
④ H様邸の縁切りの流れ
1. タスペーサー設置
実際の塗装に入る前にタスペーサーを設置していきます。
初めての塗装の場合は、手で挿入します。
ただし、塗装工事が2度目の場合は、前回の塗料によって重なり部分が密着していることがあるため、皮スキやエスパッターという工具を用いてタスペーサーを挿入していきます。
スレート瓦1枚の幅は90センチほどで、その両端2箇所にタスペーサーを設置します。
2.上塗り
上塗りを2回(中塗り・上塗り)行い、タスペーサーを抜かずに作業を完了させます。
ちなみにタスペーサーを使用しない場合は、上塗り後に縁切りを行います。
その際に足跡がついたり、傷がついてしまうことがあります。
タスペーサーを使用すれば、上塗り後に再び屋根に登ることはないため、このような事態を招くことはありません。
お客様とのご縁に感謝し、衣食住の「住」である大切なお住まいを全力でお守りできるようサポートいたします!
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